ドトールコーヒーの新業態はすべてがスペシャルティだった!

ドトールコーヒーの新業態はすべてがスペシャルティだった!

2017/11/27

10月11日、ドトールコーヒーの新コンセプト店が世田谷区の多摩堤通りにオープン。コーヒー農園主の邸宅をイメージしたお店で、スペシャルティコーヒーを味わえるという同店の魅力に迫る! 

Yahoo!ライフマガジン編集部

Yahoo!ライフマガジン編集部

スタッフの制服は農業などのワークウエアによく使われるデニム生地を採用。テーブルには伝票の代わりにチェスの駒が置かれ、会計の時はそれをレジに持っていく

農園主の邸宅をイメージした空間で、スペシャルティコーヒーを味わえる

ドトールコーヒーの新業態として誕生した「ドトール珈琲農園」。4種のスペシャルティコーヒー、素材や製法にこだわったバリエーション豊かなフード、コーヒー農園のオーナーの邸宅を再現した4つの空間など、新業態の魅力を紹介!

\教えてくれたのはこの人/

ドトールコーヒーのコーヒー豆の調達から焙煎、ブレンディングまですべてを監修しているコーヒーのスペシャリスト、菅野眞博(かんのまさひろ)さん。日本スペシャルティコーヒー協会で副会長も務める
菅野眞博さん
菅野眞博さん
「ドトールコーヒーの喫茶業は、1972年にフルサービスのコーヒー専門店『カフェ コロラド』のオープンから始まり、1980年にセルフ式の『ドトールコーヒーショップ』に展開しました。今回のドトール珈琲農園は、ドトールコーヒーの喫茶業の原点でもあるフルサービスでコーヒーを楽しめるお店をやりたいという思いから作られました。また、原点に戻るだけでなく、55年の歴史を誇る焙煎やブレンディングの技術などをいかした最高のコーヒーを味わえるという特別感も打ち出します」
ドトール初の大型郊外店。約100坪の広さを誇る

新業態の3つの新コンセプト

1.スペシャルティコーヒー豆を使った4種のブレンドコーヒー
2.フード&スイーツが本格的!
3.コーヒー農園主の邸宅をイメージした4つの空間デザイン


1.スペシャルティコーヒー豆を使った4種のブレンドコーヒー

抽出はサイフォン方式

サイフォンが並べられたカウンターは入口の正面にある

ドトール珈琲農園の入口正面にあるカウンターには、コーヒーを抽出するサイフォンがズラリ。そこでは、トレーニングを受けた専任のスタッフがオーダーごとにコーヒーを抽出している。同店で味わえるブレンドコーヒーは「ザ・ドトールブレンド」、「ザ・クラシックブレンド」、「ザ・モダンブレンド」、「ザ・サードウェーブブレンド」の4種類。いずれも味や香りの個性が引き立つように、数種のスペシャルティコーヒーの豆がブレンディングされている。

菅野眞博さん
菅野眞博さん
最高においしいコーヒーは、いい生豆、焙煎、抽出の3つが成立しないと作れません。生豆は、産地の土壌やコーヒーの木の改良から、育て方、収穫方法、そして精選方法まで、全工程を徹底管理したもので、なおかつ日本スペシャルティコーヒー協会の審査員がテイスティングし、点数が80点以上のものだけを仕入れています」
真剣な表情でサイフォンと向き合う菅野眞博さん。同店では光サイフォンを使用し、通常の倍ほどの豆を使ってコーヒーを抽出している
菅野眞博さん
菅野眞博さん
「抽出にはサイフォンを採用しました。ドリップよりも抽出や道具の管理が難しいのですが、より香り高いコーヒーを提供できるんです」

4種のブレンドコーヒー

ザ・ドトールブレンド/540円

どんなメニューとも相性がよく、特に小麦と卵を使った料理が合う

ブラジルとコロンビアの豆をブレンディングしたスタンダードな1杯。ビスケットやトーストのような香ばしさが特徴で、苦さ、甘さ、酸味のバランスがよく、軽やかな飲み心地。基本的にどんなメニューとも相性がいいので、迷ったらザ・ドトールブレンドがオススメ。

菅野眞博さん
菅野眞博さん
「ザ・ドトールブレンドは誰でも飲みやすい味をイメージしてブレンディングしました。ブラジルの豆は収穫したコーヒーの実をそのまま乾燥させて、生豆を取り出したナチュラルコーヒーです。焙煎すると小麦を炒ったような香ばしさがあります」

ザ・クラシックブレンド/540円

コーヒーの苦さやコクを味わいたい人にオススメのコーヒー

4種の中では一番味が濃厚なコーヒー。ビターチョコレートのような苦さとコクがドーンときたあと、深みのある甘さが口の中に残る。スパイシーなカレーやチョコレート系のスイーツといった濃い味のメニューと相性がいい、力強い味のコーヒーだ。

菅野眞博さん
菅野眞博さん
「昔の喫茶店で味わったような、飲みがいのある王道のコーヒーです。名前の通り、懐かしいとか、古き良き時代といったイメージで、コロンビア産の豆とグアテマラ産の豆をブレンディングしています。最近こういった味のコーヒーが少なくなっているので、ぜひ一度試してみてください」

ザ・モダンブレンド/540円

グアテマラ産とエチオピア産を使用。砂糖を入れて飲むと苦さが抑えられ、甘酸っぱい味に変化する

口に含むとフローラルのような香りが鼻孔をくすぐり、ほのかな酸味とまろやかな甘さを楽しめる。オレンジリキュールを使った「サバラン」486円など甘味の強いスイーツと一緒に食べると、コーヒーが甘酸っぱく感じられ、違った味わいになる。

菅野眞博さん
菅野眞博さん
「南国の花を連想させるフローラル感や、洋ナシやマスカットのようなフレッシュでみずみずしいフルーツ感を想像して、気持ちが明るくなるような味を目指しました。飲む人によって、味に対するイメージが変わるコーヒーです。味からいろいろなイメージができるコーヒーというのは、近年注目を集めつつあります」

ザ・サードウェーブブレンド/648円

4種の中でも、焙煎度合いが浅いザ・サードウェーブブレンドは、その色の違いがわかるよう透明のガラスの器に入れている

甘酸っぱさが強いケニア産の豆と、ライムのような酸味が特徴のグアテマラ産の豆をブレンディングしたザ・サードウェーブブレンドは、特に個性的な味をしている。そのまま飲むと、苦さよりも酸味の方が強いが、砂糖を加えるとマンゴーやピーチの果汁を飲んでいるような味に大変身!

菅野眞博さん
菅野眞博さん
「もともと豆には酸味があるものなんですが、ザ・サードウェーブブレンドに関しては、豆の種類と焙煎の調整によって、より酸味を強く感じられる味を作り出しています。砂糖を入れるともうコーヒーの味ではなくなりますね。果実のような甘酸っぱい味になります」

オリジナルブレンドのコーヒー豆

Aザ・ドトールブレンド、Bザ・クラシックブレンド、Cザ・モダンブレンド、Dザ・サードウェーブブレンド

テイスティングも可能!

テイスティング用のコーヒーは入口のレジ横に用意されている
菅野眞博さん
菅野眞博さん
テイスティングしてからのオーダーも可能です。味にはっきりと違いのあるコーヒーなので、その日の気分や食べるメニューに合わせて、セレクトするのもいいと思います」

4種類とも全く異なる味わいがそろう同店のブレンドコーヒー。「スペシャルティコーヒーの豆だけをブレンディングしているからといって、最高の味になるというわけじゃなくて、それをバランス良くブレンディングするのが難しいんですよ」という菅野さん。55年にわたり、コーヒーを追求し続けてきたドトールコーヒーの技術があるからこそ、最高のコーヒーの味わい方を提案できるのだ。


2.フード&スイーツが本格的!

農園のシーフードパエリア/1080円

大きな具材が入った「農園のシーフードパエリア」はボリューム満点!
菅野眞博さん
菅野眞博さん
洋食文化を取り入れたメニューを提供しています。パエリアは、魚介やお肉などの風味が濃厚なので、軽やかで酸味の強いザ・サードウェーブブレンドと一緒に召し上がるのがオススメです」

丸ごと1匹のエビ、ムール貝、ショルダーベーコン、ソーセージがゴロゴロと入った「農園のシーフードパエリア」。シーフードの旨味がしっかりと染み込んだライスは、スプーンが止まらないおいしさ。

3種のハムとマリボチーズ/648円

手に持つとずっしりと重みがあるサンドは食べ応え抜群
菅野眞博さん
菅野眞博さん
サンドイッチはオリジナルのパンを使っています。生地に使われている小麦の割合が多く、パンの目がすごく詰まっているんですよ。パンの味に力があるので、それに負けないように多彩な具材をサンドしました」

ヨーロッパやスペインなど、ハムを日常的に食べる国の食文化を参考に作られたサンド。ボローニャ、プロシュート、ショルダーハムの3種類を合わせることで、肉の旨味のハーモニーが味わえる。また、ハムだけでは淡泊な味になるため、クリーミーなデンマーク産のマリボチーズを挟み、コクをプラス。ほおばると、ハム、チーズ、野菜、ピクルスのマリアージュが楽しめる。

お得なモーニングも!

3種のチーズ入りあつあつたまごグラタン/648円(ザ・ドトールブレンド付)

グツグツと焼き立てで運ばれてくる
中には卵が! トーストと一緒に食べるのも〇
菅野眞博さん
菅野眞博さん
モッツァレラ、グラナパダーノ、ゴーダの3種のチーズをリッチにトッピングしました。チーズと卵の組み合わせで、ボリューム感抜群。朝にピッタリのメニューです」

3種類のチーズと卵をこんがりと焼き上げたあつあつグラタン。それだけでもポテンシャルが高い上、さらにソーセージ、チキン、マッシュルームの具材が入っているという贅沢な一品。ソースはミルキーなホワイトソース&旨味のあるトマトソースの合わせ技。7:30~11:00まで販売されるモーニングメニューは、ザ・ドトールブレンドとのセットでこの価格なのもうれしい!

イチオシスイーツはコレ!

パンケーキ/626円

ふんわり感がハンパない
菅野眞博さん
菅野眞博さん
オーダーが入ってからメレンゲを立てて作るパンケーキです。焼き立てじゃないとこのフワフワ感は味わえないんですよ。テイクアウトができないので、ぜひお店で味わってくださいね」

絵本シリーズ『ぐりとぐら』のパンケーキを彷彿とさせる、フワフワのスイーツ。カリっと香ばしい表面をかじれば、あとは力いらずの柔らかさ。パンケーキはシンプルな甘さなので、バター&メイプルシロップをたっぷりつけて、召し上がれ!

見よ!この分厚い断面を

食事系からスイーツ系まで充実しているフードメニューは、一品ごとにこだわりが感じられるものばかり。中でもモーニングは、菅野さん曰く、コーヒーがセットでこの価格はかなりお得とのこと。また、焼き立ての「パンケーキ」は、絵本の世界から飛び出してきたようなキュートな見た目で、思わず「かわいい!」を連呼。多彩なメニューをコーヒーとのペアリングで楽しんでみては?


3.コーヒー農園主の邸宅をイメージした4つの空間デザイン

菅野眞博さん
菅野眞博さん
お店の内装はテーマがコーヒー農園なので、そこから連想しました。私たちがイメージしたのは、エチオピアやインドネシアにある小さな庭先農園ではなく、欧米人が経営している大農園。ブラジルやグアテマラはスペインに近いので、ヨーロッパ系の農園主が多いんですね。その人たちは園内に邸宅を構えていて、さらに従業員の住居まであったりして、すごく豪華な造りなんです。その邸宅を再現することで、豆を育てている人たちの文化や生活、歴史なども伝えていければと思っています」

テラスエリア

ラタン製のチェアとウッディなテーブルが並ぶテラス席
菅野眞博さん
菅野眞博さん
「農園を見渡せるテラスをイメージしたエリアです。大きな窓を配置し、光を多く取り入れることで、明るく開放的な空間を演出しています。屋内ではありますが、天井も高く、視界も広いので、まるで屋外にいるような気分を味わっていただけると思います」

ゴージャスエリア

シャンデリアや革張りのソファ、暖炉などが置かれており、豪邸に招かれたような気分になれる
インテリアとしてチェスが飾られている。アンティーク調のインテリアは見ているだけでも楽しい
菅野眞博さん
菅野眞博さん
「重厚なインテリアや家具を置き、大農園主の邸宅の応接間を再現しました。大農園主はお金持ちなので、ゴージャスな邸宅が多いんです。邸宅の中には100年以上の歴史がある建物もあり、その雰囲気も取り入れているので、古き良き時代のゴージャス感も楽しんでもらえると思います」

ファームエリア

「ほっ」とできる温かみのあるエリア。アンティーク調のチェアやテーブルがかわいい
菅野眞博さん
菅野眞博さん
「農園にある納屋や蔵をイメージした空間になっています。壁には畑を耕すための農具やコーヒーの生豆を入れる麻袋を飾るなど、農園の様子がイメージできるような演出をしました。照明にランプを使ったり、木の板で天井を作ったり、壁に漆喰を塗るなど、細部にわたって再現しました」

パークエリア

子供連れにはうれしい遊具が用意されている
犬と一緒に利用できるドッグエリア
菅野眞博さん
菅野眞博さん
「テイクアウト購入時にご利用いただけるパークエリアには、子供が遊べる遊具をそろえました。大きな土管やタイヤでできた遊具などで遊んでいただけます。また、反対側にはドッグエリアを設けているので、犬連れの方も歓迎ですよ」

喫煙ルームもオシャレ!

ほかのエリアとは異なり、近代的なデザインの喫煙ルーム
菅野眞博さん
菅野眞博さん
「同店は完全分煙になっており、喫煙される方には専用のエリアを設けています。ブラックを基調にした、モダンでオシャレな空間です」

インテリアはもちろん、壁や天井、床にいたるまですべてが異なる各エリアのデザイン。大きな窓が印象的なテラスエリア、邸宅の応接間を再現したゴージャスエリア、農園の雰囲気が味わえるファームエリア、子供も楽しめるパークエリアと、1つの建物内でコーヒー農園が表現されているのがすごい。コーヒー農園主の邸宅に招かれた気分で、コーヒーを味わいたい。

ドトールコーヒーが培った知識と技術が詰まった4種のスペシャルティコーヒー、素材から調理法までこだわったフードメニュー、そしてコーヒー農園主の邸宅を細部まで再現した4つのエリアと、ドトール珈琲農園はすべてにおいて“スペシャルティ”なお店だ。「フルサービスだった時代に原点回帰するだけでなく、スペシャルティコーヒーのおいしさや楽しみ方、コーヒー農園のことも伝えていけるお店作りをしていきたい」と話す菅野さん。

11月15日には学芸大学駅前店がオープンし、来年には3号店も予定されているドトール珈琲農園の今後に注目!

取材メモ/4種のスペシャルティコーヒーを飲み比べして、こんなにも味が違うのかとびっくり! 特にザ・サードウェーブブレンドは砂糖を入れると「これ、コーヒーなんですか!?」と思わず声に出してしまうほど驚いてしまいました。

取材・文=和田麻里(エンターバンク)、撮影=角田幸也

この記事を書いたライター情報

Yahoo!ライフマガジン編集部

Yahoo!ライフマガジン編集部

グルメ、おでかけ、イベントなど、ライフスタイルを豊かにする情報を編集部が厳選して紹介します。

おすすめのコンテンツ

連載