年間100kg消費!『肉バカ。』著者に東京の焼肉新名店を直撃

特集

11月29日。そう、今日は“いい肉の日”!

2017/11/29

年間100kg消費!『肉バカ。』著者に東京の焼肉新名店を直撃

焼肉といえば「ハレの日」に食べる印象が強い。そんなご褒美ごはんを月に15〜20軒、年間100kgも食べる小池克臣さんという焼肉業界の有名人がいる。肉好きが高じて『肉バカ。』という本まで出した小池さんに、今年オープンした都内焼肉店の中から名店になり得るオススメ店を教えていただいた。

Yahoo!ライフマガジン編集部

Yahoo!ライフマガジン編集部

“No Meat, No Life.”を実践する小池克臣氏が2017年オープンの店を語る

小池さんと著書。小池さんの肉への愛があふれる1冊だ
小池 克臣

小池 克臣

『No Meat, No Life.』主宰

2017年7月末に、自らの肉への愛を余すところなく語り尽くした『肉バカ。』を上梓した小池克臣さん。「和牛健康法」の実践者であり、年間100kgの和牛を食べることによって、健康診断は毎年優良評価を得ているそう。そんな生粋の”肉バカ”である小池さんに、2017年にオープンしたオススメの焼肉店を案内してもらった。

小池さんイチオシの2017年オープンで名店になり得る焼肉店3選

1.脳に突き刺さるような悶絶肉の数々!
 『蕃 YORONIKU』(恵比寿/2017年9月7日オープン)
2.
焼肉屋とは思えないクオリティのヒレステーキ!
 『USHIGORO S』(西麻布/2017年6月30日オープン)
3.
名店「なかはら」の暖簾分け! オーダー後に手切りでカットするスタイルを踏襲
 『炭火焼肉ふちおか』(経堂/2017年5月5日オープン)

1.『蕃 YORONIKU』(恵比寿/2017年9月7日オープン)

脳に突き刺さるような悶絶肉の数々!

全国の肉LOVERから絶大な信頼を得ている『よろにく』。1軒目は、よろにくの流れをくむ新店となる『蕃(えびす) YORONIKU』を紹介する。

大きな窓のある開放的な雰囲気の店内

恵比寿駅東口にオープンした「GEMS 恵比寿」の最上階である8Fに『蕃 YORONIKU』はある。全58席あり、店の奥には個室も用意されている。

薄切りのシャトーブリアン(コースの一品)。神々しい赤身肉
小池 克臣さん
小池 克臣さん
「僕は毎月15〜20軒ほど焼肉屋さんに行きますが、『よろにく』は毎月通う店の1つ。
コースで焼肉を食べて、初めて満足したのが『よろにく』なんです。基本コースの完成度が非常に高く、飽きさせないような仕掛けが随所にあって、毎回楽しませてもらっています。

「蕃 YORONIKU」のコースは9000円・7500円(よろしいお肉盛合わせ)・7500円の3種。今回紹介する「シルクロース」「ザブトンのすき焼き(トリュフは別料金1900円〜時価)」「薄切りのシャトーブリアン」は9000円・7500円のコースに含まれます」
脂肪は少なめだが柔らかく、ふわふわした食感だ

『蕃 YORONIKU』では店員が焼き方の提案をしてくれるが、今回は「小池さんの取材だから」と、オーナーの桑原Vanne秀幸さんが駆けつけ、自ら焼いてくださった。

薄切りのシャトーブリアンは、赤身に綺麗なサシが入っていて見た目から美しい。それを炙るようにサッとレアで焼いて、くるくると巻いた状態で供される。

小池 克臣さん
小池 克臣さん
「肉を巻くことで間に空気が入るので、ふわふわの食感がより一層引き立ちます。思わず笑顔になっちゃうお肉です」
名物「シルクロース(コースの一品)」。一口サイズのご飯と供される人気メニューだ

『よろにく』の代名詞とも言える「シルクロース」。脂がたっぷり乗った肉を片面ずつ数秒焼き、タレに漬けて一口サイズのライスボールと一緒に食べる。

タレと肉の旨味が口いっぱいに広がり、ライスボールは噛んだ瞬間に口の中で米がほどけていく。

たっぷりとした綺麗なサシの入った極上ロース
小池 克臣さん
小池 克臣さん
「『よろにく』のコースは、シルクロースが出るまでご飯は一切出てきません。塩もタレも漬けすぎずに食べる肉が続いた後に食べるシルクロースは、まさに絶品。初めて食べたときの衝撃は今でも忘れられません」
オーナーの桑原さん。常連の間では「Vanneさん」と親しみを込めて呼ばれている
桑原Vanne秀幸さん
桑原Vanne秀幸さん
脳に突き刺さるような食べさせ方をずっと考えていたんです。ライスボールの大きさにもこだわりがあり、寿司のシャリをヒントにこのサイズに落ち着きました。口の中で躍るような体験をしてもらえると思います」

常識をくつがえすカツサンドにも注目

官能的な色をしたヒレカツの断面

カツサンドの常識をくつがえすような肉厚のヒレカツ。それを贅沢に挟んだのが『よろにく』のヒレカツサンド(要問い合わせ)だ。厨房でヒレカツを揚げている間、パンを網の上で丁寧に焼く。揚げたてのヒレカツを乗せ、ソースをつけて完成。

パンにコプチャンをベースにしたソースがしみて、ボリュームあるカツをしっかり受け止めてくれる。ここまで肉厚だと中心部が温まりきらないかと思いきや、均等に熱が入っている。衣は薄めなので、肉の食感と旨みをダイレクトに味わうことができる一品だ。

食べやすいよう切る際、ザクッと小気味よい音がする
小池 克臣さん
小池 克臣さん
「こんなにレアなのに、お肉の中心部までしっかり熱が入っているのがすごいです。肉質はしっとりしていて、噛む力がほとんどいらないくらいの柔らかさ。『よろにく』のヒレカツサンドを食べたら、他の店で食べられなくなっちゃいますよ!」

すき焼きとトリュフのマリアージュとは

「ザブトンのすき焼き トリュフがけ」(コースの一品/トリュフは別料金)。鍋には秘伝の割り下が入っている。左手前が削る前の白トリュフ

卵黄とトリュフに、秘伝の割り下でしゃぶしゃぶしたザブトンを合わせたのが「ザブトンのすき焼き トリュフがけ」。卵黄に絡めて肉を提供する店はいくつかあるが、ライスボールと同様、『よろにく』が始めた手法だ。

和牛と白トリュフを初めて組み合わせたのは、京都にある『にくの匠 三芳』だが、『よろにく』はさらに進化させて、卵黄を泡立てて食べる。こうすることで、トリュフの香りがより引き立つのだ。

ヒントになったのは、四ツ谷にある寿司屋『三谷』。ウニを混ぜている料理を食べ、ウニの食感は消えるものの、通常とは違う香りがすることにインスパイアされ、卵黄を泡立てることを思いついたとオーナー。

白トリュフを贅沢に使った一品
小池 克臣さん
小池 克臣さん
「お寿司屋さんがヒントになっていたのは僕も知りませんでした。卵黄を泡立てることで、トリュフの香りがより一層引き立ちますね!

肉を食べた後、残った卵黄にご飯を少し入れて食べると、肉の旨味が出た世界一の卵かけご飯になるのでオススメですよ!」

新しいメニューの閃きはDJ時代の経験から

オーナーの焼き方を真剣に観察する小池さん
桑原Vanne秀幸さん
桑原Vanne秀幸さん
焼肉屋は、絶対に他の店に負けないような定番のものをいくつか持っていることが重要です。『よろにく』でいうシルクロースや、薄切りのシャトーブリアンですね。ライスボールや卵黄を絡める食べ方、焼き方まで真似されるようになりましたが、他の店と同じことをやっても仕方ない。

焼肉屋以外のジャンルの店を食べ歩いて、自分の中に味やアイデアをストックしています。Instagramをざっと見ていると、そのストックと組み合わさって新しいメニューを閃くことがあるんです。DJ時代の経験がおそらく活きていて、いろいろな素材を組み合わせる考え方のクセがついているでしょうね」
完成したヒレカツサンドを手にポーズを決める桑原さん
小池 克臣さん
小池 克臣さん
「『よろにく』との出会いは、青山店がオープンして1年経たない頃。『よろにく』ができる前の焼肉業界は、肉質はあまり重視されず、サシが入っていれば良いという風潮でしたよね」
桑原Vanne秀幸さん
桑原Vanne秀幸さん
「霜降りであればあるほどエラいとか、ブランド牛がいいんだとか、わかりやすかったですね」
小池 克臣さん
小池 克臣さん
「サシが入っているかどうかに関わらず、肉の味をしっかり味わえるというのは、オープン当初から変わらないですよね」
桑原Vanne秀幸さん
桑原Vanne秀幸さん
「デザートも、当時は抹茶アイスとバニラアイスが定番で、『よろにく』でかき氷を出したのはある意味、スイーツ革命でした。焼肉屋の話だけでなく、おそらく今のかき氷ブームの一端を担っていると思いますよ」
小池 克臣さん
小池 克臣さん
「ご飯が出てこなくて、最後のほうでタレ肉と一口ご飯が出てくる流れも斬新でした」
桑原Vanne秀幸さん
桑原Vanne秀幸さん
「焼肉の王道は、あくまでタレとご飯でかき込むスタイルだと思うし、それは否定しません。でも、諸先輩方の凄まじい店がいくつもあるので、わざわざ僕がやる必要ないなと思ったんです。でも、どこか一箇所でご飯を出したかったので、後半に出しています。僕は割りとSな性格なので、焦らしているんです(笑)」
仕入先との確かな信頼関係により、『よろにく』に合う肉が届けられる

『よろにく』の仕入先は高級和牛を専門に扱う人形町の老舗『日山』。日山では自分たちが競り落とした肉をすべてデータ化しているらしい。

肉を選ぶポイントは、肉の味がしっかりあって、脂がほどよく甘く、重すぎないこと。仕入先の問屋は、その日に市場に出ている中でどの肉が『よろにく』に合うかを考え、非常に気を使って仕入れているのがわかる、と小池さんは言う。

既存の3店舗と同様、すでに予約が取りにくくなりつつある『蕃 YORONIKU』。店長によると、平日17:00スタートか、21:30以降であれば、比較的予約が取りやすいとのこと。

Yahoo!ロコYORONIKU 蕃 ebisu
住所
東京都渋谷区恵比寿1-11-5 GEMS恵比寿8F

地図を見る

アクセス
恵比寿駅[東口(正面エスカレータ方面)]から徒歩約1分
恵比寿駅[1]から徒歩約3分
代官山駅[北口]から徒歩約12分
電話
03-3440-4629
営業時間
月~日 17:00~24:00
定休日
不定休
口コミ・写真など

※この施設の情報はYahoo!ロコから提供されています。

2.『USHIGORO S』(西麻布/2017年6月30日オープン)

焼肉屋とは思えないクオリティのヒレステーキ!

オシャレな外観

肉好きにはお馴染みの『うしごろ』グループの最高級ブランドとして誕生した『USHIGORO S』。『うしごろ西麻布店』の地下に位置し、完全個室が5つのみ(32席)。各部屋専属の焼き師が付き、最高級の黒毛和牛を焼き上げてくれる。

コースは「A・S・Q・K」の全4種。AとSが1万4000円、Qが2万円、Kが2万8000円(いずれも税別/別途サービス料10%)。通常4名〜予約可能だが、どうしても2人または3人で行きたい場合、QかKから選ぶことになる。

Aは「エース」のA、Sは店名のSから取っており、Qは「クイーン」、Kは「キング」を意味するとのこと。

落ち着いたトーンの個室。肉の美しさが映える照明だ
小池 克臣さん
小池 克臣さん
『USHIGORO S』の肉質は都内トップクラス。
仕入れは専門家の評価も高い「田村牧場」の田村牛と、「川岸牧場」の神戸ビーフの2銘柄に限定していて、とにかく満足度が高いんです。

『うしごろ』グループにはカジュアルな価格帯の『うしごろバンビーナ』など、さまざまなブランドがありますが(5ブランド13店)、最高級ブランドの名に恥じない上質な体験ができますよ!」
焼く前のヒレステーキ。ステーキというより、もはや塊肉だ

今回用意いただいたSコース(2万円)で出されるのは、田村牛(34ヶ月齢)のヒレ。黒毛和牛の源流、「但馬」の血統を守り続ける銘柄牛牧場だからこそなし得る圧倒的な存在感があり、サシの入り方も芸術的だ。

厨房で焼き上げられた肉を目の前でカットしてくれる
丁寧にカットされたヒレステーキ(Sコースの一品)
小池 克臣さん
小池 克臣さん
「『USHIGORO S』ですごいのはステーキ! 焼肉屋さんとは思えないクオリティのヒレステーキは本当に素晴らしいの一言です」

かなり分厚いため、火入れには25分かかるというヒレステーキ。厨房から持ってくる際、冷めないよう炭の入った火鉢に乗せて運ばれてくる徹底ぶりで、肉の脂の甘みを存分に味わうことができる。繊維質はほとんど感じず、噛むときに力を入れなくてもスッと噛み切ることができるのは驚きだった。

薬味は海塩、山わさび醤油漬け、粒生胡椒が用意されており、店長のオススメは粒生胡椒とのこと。
Kコースは肉がシャトーブリアンに変わる(A・Qはステーキの提供なし)。

店長の井上さん。専属の焼き師になるには、かなりの練習が必要とのこと

『USHIGORO S』で扱う2つの牧場のうち、田村牛は比較的サシが入りやすいため、薄切りの肉やヒレステーキに使われる。一方、川岸牧場の肉は赤身の旨みが強く、サーロインなどに使われている。

タンの部位によって異なる食べ方で提供

究極の黒タン厚切り(コースの一品)。Qコース(2万円)のみ、薄切りの黒タン(トリュフ添え)になる
黒毛和牛のタンは、焼いた後でカットして提供される
井上店長
井上店長
「タン上(タンの上側)は、青唐辛子味噌をつけて召し上がってください。歯ごたえを楽しんでいただける部位です。

タン下(タンの下側)はジューシーさを楽しんでいただきたいので、レモンを「2滴だけ」垂らしてどうぞ!」

タン上はサクサクとした歯ごたえ。青唐辛子味噌と合わせるのは珍しいが、口の中でタンの脂と絶妙に溶け合う。

タン下にかけるレモンにもこだわりがあり、国産無農薬のものを使っているという。「2滴だけ」と言われて驚いたが、実際に食べてみて納得。レモンの酸味で脂をサッパリさせつつ、かすかに香るレモンの風味が良いアクセントになっている。

数少ない生肉提供店で味わう至極のメニュー

生肉は4種(コースの一品)。右手前のウニはサーロインの刺し身に巻いて食べる

『USHIGORO S』は保健所の許可を得ているため、生肉を提供できる全国でも数少ない店の1つ。今回出していただいたのは、左から時計回りに、「毛蟹と赤身の手巻き キャビア添え(A・Q)」、「うしごろユッケ」、「牛刺身(A・Q・K)」、「ザブトンの炙り握り」の4種(カッコ内は提供されているコース)。

「毛蟹と赤身の手巻き キャビア添え」は赤酢のシャリを合わせ、すだちを絞って手巻き寿司のようにして食べる。この日の肉はカメノコが使われていた。

「牛刺身」で使われていたのはサーロイン。肉の上にウニとわさびを乗せ、こぼれないように気をつけて口に運ぶと、まさに「口福」としかいえない濃厚な旨みが口いっぱいに広がる。

美しいサシの入ったザブトン。シャリの大きさも絶妙だ

「ザブトンの炙り握り」は肉の上に乗せられた福井県産の地がらしがピリッと効いている。赤酢のシャリは口に入れるとぱらりとほどける絶妙な握り加減。

「うしごろユッケ」は塩ダレベース。今回はシンシンが使われていた。卵は徳島県産の「あわそだち」が使われている。味付けに特徴があり、何を使っているのか聞いてみたが、化学調味料は一切使っていないものの、詳細は企業秘密とのこと。他の店とは一線を画すユッケは一食の価値ありだ。

ゴマだれとラー油でいただく焼きしゃぶも忘れずに

熟練の焼き師も焼くのが難しいという焼きしゃぶ(A・S・Qコースの一品)
特製のゴマだれにラー油が垂らしてある

「焼きしゃぶ」は片面数秒ずつサッと炙り、きれいなピンクのレア状態で提供される。特製のゴマだれとラー油をたっぷりつけて食べると、担々麺のような風味が口いっぱいに広がる。
焼いた直後、熱々の状態で食べるのがベスト。高級部位をゴマだれに合わせるのは、他の店では見られない大胆な試みだ。

オープンして約5ヶ月、席数が限られていることもあり、すでに年内の予約は土日も含めほぼ埋まってしまっているとのこと。コースのみの提供だが、追加の肉は不要なくらい盛りだくさんな肉の数々。完全個室のプライベート空間で、ぜひ極上の肉を味わってほしい。

Yahoo!ロコUSHIGORO S.
住所
東京都港区西麻布2-24-14 バルビゾン73 B1F

地図を見る

アクセス
乃木坂駅[5]から徒歩約9分
六本木駅[1c]から徒歩約9分
広尾駅[3]から徒歩約11分
電話
03-6419-4129
営業時間
17:00 ~ 24:00
定休日
なし
口コミ・写真など

※この施設の情報はYahoo!ロコから提供されています。

3.『炭火焼肉ふちおか』(経堂/2017年5月5日オープン)

名店『なかはら』の暖簾分け! オーダー後に手切りでカットするスタイルを踏襲

経堂駅から約5分、農大通りを真っ直ぐ進んだ先に佇む

市ヶ谷に『炭火焼肉なかはら』という店をご存知だろうか。オーナーの中原健太郎氏は、冷凍・切り置きはせず、オーダーが入ってから自ら手切りで肉をカットし味付けするというスタイルを取っており、カットの技術には定評がある。

その『なかはら』から暖簾分けをしてオープンしたのが、3軒目に紹介する『炭火焼肉ふちおか』だ。昨今は修行などせず、いきなりオープンする焼肉屋が多い中、オーナーの渕岡弘幸氏は約3年間にわたって中原氏の元で修行していた人物だ。

『なかはら』の技術や質をしっかり受け継ぎつつ、メインとなる「ふちおかコース」は6800円(税抜き)とリーズナブル。コース以外にも単品で焼き物やサイドメニューが用意されているが、まずはぜひコースを堪能してみてほしい。

おひとり様OKの大テーブルの他、4人がけのテーブル席、小上がりの半個室がある
小池 克臣さん
小池 克臣さん
「オーナーの渕岡さんは、厳しい親方(中原氏)の元、しっかり修行を積んできた方です。それがカットの仕方や仕入れにもよく表れていますね。

カットはもちろん、注文が入ってから手切りする”なかはらスタイル”を踏襲。1mm以下のカットもすべて手切りする技術は、まさに修行の賜物だと思います」
注文を受けてから、オーナー自らがカットしている

『ふちおか』では、カットや味付けだけでなく、炭も「なかはら」と同じものを使っているという。肉も『なかはら』と同じ雌のA5黒毛和牛。『なかはら』と同じ問屋から卸しており、同じレベルの肉を部分買いしている。

部位によって厚さを変えてカットするのは当然のこと、仕入れた肉の状態によってタレの味付けも調整しているという徹底したこだわりを持つ『ふちおか』の肉は、どれも神々しくピンク色に輝いている。

小池さんイチオシのサーロイン(コースの一品)
小池 克臣さん
小池 克臣さん
この店のイチオシはサーロイン。周りの肉を大胆に削ぎ落とし、旨みが凝縮した部分のみが使われています。サーロインを薄切りで提供する店は増えましたが、ここまでのレベルのサーロインを出す店は決して多くはありません。

コースでは、前菜、サラダに続いて最初に出されるのがサーロイン。片面5秒ずつ炙った肉を口に含むと、あっという間に溶けていく。脂の甘みが深く、おかわりしたくなる逸品だ。

オーナーの渕岡弘幸さん
渕岡 弘幸さん
渕岡 弘幸さん
コースの価格はギリギリまで下げました。正直かつかつですが、まずは多くのお客様に知っていただければと思っています。

サーロイン以外の肉は、塩2種とタレ3種。部位はその日一番状態の良いものを日替わりで出しているので、毎回違った肉を楽しんでいただけると思います! コースの内容も季節ごとに変わるので、ぜひ定期的に訪れてみてください」

定期的に訪れたくなる季節の一品たち

贅沢な厚さにカットされたタン(コースの一品/その日の仕入れによる)
箸で持ち上げると肉汁が滴り落ちるのがわかる

小池さんによると、タンは仕入れるのが大変なので、お店の「仕入力」がよくわかるとのこと。
さくさくとした歯ごたえと、噛めば噛むほど口の中に広がるジューシーさが絶品。

黒毛和牛のメンチカツ(コースの一品)
断面を見せるためにカットしてもらった。粗挽きの肉がぎっしり詰まっている

『炭火焼肉なかはら』の前身である「七厘」の「七厘ボール」を彷彿とさせるメンチカツ。黒胡椒がしっかりまぶしてあり、サクッと一口噛むと、ピリッとしたスパイスを感じた後にぶわっと肉汁が口中に広がる。

メンチカツは脂っぽくて苦手だという女性も多いが、『ふちおか』のメンチカツを食べたら、きっと「もう1個!」とオーダーしたくなるはずだ。

店の人気を裏付ける肉の仕入れ力

塩2種はサガリ(手前)と巻きロース(奥)(コースの一品)

今回出していただいた肉は、サガリ(ハラミより肋骨に近い部位)と巻きロースの2種。
ハラミ(サガリを含む)は非常に人気の部位で、良質なものを仕入れるのは最近困難だと複数の焼肉店で耳にしていたが、『なかはら』譲りの仕入力はさすがと言える。

肉質は非常に柔らかく、脂はハラミよりさっぱり。生の柚子胡椒を付けて食べると、よりさっぱり食べることができる。

厚切りのサガリ。内蔵部位のため、じっくり火を通す

巻きロースはリブ芯に巻きつくような形の部位で、噛んだ瞬間にジュワッと肉汁が染み出し、濃厚な旨味を楽しめる。サガリと同様、柚子胡椒をつけて食べるのがオススメだ。

「ふちおかコース」は、今回紹介した肉以外にタレ3種が日替わりで提供されるため、全6種を楽しめる。焼き物の後の口直しや一品料理、締め(ご飯もの または麺)は、季節によって変わるようだ。これで6800円(税抜き)は渕岡氏が「ギリギリ」というように破格の値段設定といえる。

あの『なかはら』の暖簾分けということで、すでに肉好きの間では話題になりつつある『ふちおか』。予約が比較的取りやすい今のうちに、ぜひ訪れてみてほしい。

Yahoo!ロコ炭火焼肉 ふちおか
住所
東京都世田谷区経堂1-5-8 ロイヤルハイツ経堂 1F

地図を見る

アクセス
経堂駅[南口]から徒歩約4分
宮の坂駅[出口]から徒歩約11分
千歳船橋駅[出口]から徒歩約14分
電話
03-6804-4829
営業時間
17:00 ~ 23:00(22:30)
定休日
水曜日年末年始(12/31~1/4)
口コミ・写真など

※この施設の情報はYahoo!ロコから提供されています。


今回の取材で一番驚いたのが、小池さんの知名度の高さ。人気があり、かつオープン1年未満でまだまだ忙しい中、どの店も「小池さんの取材ならば」と快く取材に応じてくださった。

月15〜20軒、年間100kgもの牛肉消費量はやはり半端ない。そんな”肉バカ”小池さんが自信をもってオススメしてくれた3店は、これまで食べてきた焼肉の概念をきっと崩してくれるはずだ。

取材メモ/肉好きの私にピッタリだった今回の取材。こんな”口福”な取材は滅多にありません。ごちそうさまでした!

取材・文=筒井 “Nick” 智子(リベルタ) 撮影=福原 毅(よろにく蕃)、筒井 “Nick” 智子(USHIGORO S、炭火焼肉ふちおか)

この記事を書いたライター情報

Yahoo!ライフマガジン編集部

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