創業100年超のファミレス「まるまつ」が東北人に愛されるワケ

創業100年超のファミレス「まるまつ」が東北人に愛されるワケ

2017/11/30

創業は仙台。東北を中心に100店舗以上を展開しているファミレス「和風レストラン まるまつ」。なぜ「まるまつ」は、こんなにも東北の人たちに愛されるのか。その秘密を探るべく、「まるまつ」グループとして、11月23日にオープンしたばかりの「味のまるまつ 仙台茂庭店」に突撃取材!

Yahoo!ライフマガジン編集部

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震災翌日から営業を再開。東北人の日常に寄り添い続けて

東北地方のロードサイドではおなじみの赤い看板

宮城県民であれば、だれもが一度は食事をしているはず。そのくらい県民の日常に当たり前のようにあるのが「まるまつ」だ。そば屋「丸松そば店」として創業したのは、明治43年。第二次世界大戦の仙台大火などによる二度の焼失をくぐりぬけ、現在、東北一円100店舗以上を展開。なんと100年以上もの歴史をもつファミレスなのである。

そば屋「丸松そば店」を創業した明治期の仙台の街並み

今回取材させてもらった「味のまるまつ 仙台茂庭店」は、3店舗目のオープン。グランドメニューは、「和風レストラン まるまつ」のグランドメニューとほぼ一緒。唯一違うのが、系列のかつ専門店「かつグルメ」の揚げ物メニューを導入していること。ゆえに、揚げ物自慢のファミレスということになる。

11月にオープンしたばかりの「味のまるまつ 仙台茂庭店」

運営する株式会社カルラは、この「和風レストラン まるまつ」「味のまるまつ」「かつグルメ」の他に、「ファミリーダイニング かに政宗」、「海鮮厨房 かに政宗」、「寿松庵」、「そば処丸松」、「十割蕎麦丸まつ」、「LIVE DOME STAR DUST」、さらにはステーキ専門店「Big Steak」を展開。そう、地域に密着した巨大飲食チェーンなのである。

「東北楽天ゴールデンイーグルス」や「ベガルタ仙台」などのスポンサー協賛を行い、地域に根付いた企業として親しまれている

地域密着ということで、仙台のプロスポーツ球団「東北楽天ゴールデンイーグルス」「ベガルタ仙台」「仙台89ERS」のスポンサー協賛を行っている。そしてもうひとつ、ライター・岡沼が強烈に印象に残っているのが、震災直後の対応だ。

2011年3月11日の東日本大震災では、宮城県、岩手県、福島県が特に大きなダメージを受けた。電気、ガス、水道は止まり、私たちはいやおうなしに“不便な生活”を強いられた。食べ物もスーパーに何時間も並んで手に入れなければならなかった。

震災直後の「味よし亭 元倉店」店内の様子。石巻市内にあったこともあり甚大な被害を受けた。現在は「かつグルメ 元倉店」として営業している

震災から数日後、多くの不便に疲れがたまり始め、国道をトボトボと歩いていた時、目に飛び込んできたのは、ちゃんと営業している「まるまつ」だった。

ただただうれしくて、お店に飛び込んだ。いつもより少し混んでいたし、いつものメニューではなかったけれど、それでもあったかいおそばが食べられたことに、ほんのちょっと日常が戻った気がして、涙が出そうにうれしくなったのを、今でも覚えている。

「味のまるまつ 仙台茂庭店」の峯岸店長

「味のまるまつ 仙台茂庭店」の峯岸店長は言う。「創業者の『困っている人がいたら助けなさい』という信念に基づいて、私たちは商売をさせていただいています。ですので、震災の翌日から開けられる店は営業を開始したんですよ。あるものだけの提供になってしまいましたけれど」。

そうなのだ。「まるまつ」というファミレスは、私たち東北人のとなりにいつもそっと寄り添ってくれている存在なのだ。「ほらほら、食べてみ」という押し付けが一切ない。「おなか空いたら、食べなね」と、そっと夜食のおにぎりを作っておいてくれるお母さんみたいだ。

「まるまつ」の人気メニューをご紹介!

「ロースかつ」(753円)。ごはん、みそ汁、漬物がつく定食は969円

まずは、峯岸店長が「専門店に負けない!」と自負する「ロースかつ」(こちらの商品は、「和風レストランまるまつ」とは作り方が違う)。

ファミレスのとんかつは、工場から送られてきたものをフライヤーで揚げるだけ…というイメージがあるかもしれないが、「味のまるまつ」では、注文を受けてからロースに小麦粉、卵、パン粉を付けて揚げる

ファミレスのイメージを覆す、手間のかけように驚かされる。峯岸店長は、「味のまるまつ」着任にあたって、専門店「かつグルメ」でパン粉のつけ方を修業。いわく「ぜんぜん違う」のだそうだ。

揚げたてを食べやすい大きさカットして提供する

衣はサックサク。肉は柔らかく、本当にとんかつ専門店で食べるようなクオリティー。これで753円はコスパがよすぎる(ごはん、みそ汁、漬物がつく定食は969円)。

\自社農園で野菜を生産/

自社のグループ農園で育てているレタスをたっぷり使ったサラダも自慢

「シーザーサラダ」(429円)は、温泉卵のトロリとしたテクスチャーとチーズのコクが絶妙。モリモリ野菜が食べられるのもうれしい。

仙台ならではのご当地メニューも! グランドメニューをチェック

「牛タン定食」(1077円)。「牛タン」単品は861円

そして、「和風レストランまるまつ」「味のまるまつ」両方のグランドメニューであり、人気のメニューが「牛タン」だ。

こちらも各店舗で焼き上げるこだわりよう
牛タンはしっかりとした肉厚さで、食べ応えも十分

言わずと知れた仙台名物の「牛タン」も、「まるまつ」でなら861円。ごはん、みそ汁、漬物がつく定食でも1077円。麦ごはん、とろろがつく「牛タン膳」で1293円。牛タン専門店のごはんセットの平均が2000円近いことを考えれば、やっぱり「まるまつ」はお財布に優しい。

こちらも「和風レストランまるまつ」「味のまるまつ」両方で味わえる人気のグランドメニュー「すし天ざる」(1077円)

そして、寿司、天ぷら、ざるそばといった、和食の極意のような贅沢を味わえるのが「すし天ざる」。そばはプライベートブランドで、全国的な製麺メーカーである「シマダヤ」で製麺。

つゆは、鹿児島産の本枯節を贅沢に使用した保存料無添加で、こちらもプライベートブランド
天ぷらは、注文を受けてから衣をつけて揚げているので、サクサクだ

東北人のお財布には必ず入っている!? 「まるまつ」ポイントカード

こちらは「まるまつ」全店で使えるポイントカード

108円で1ポイントたまるポイントカードは、交換できる商品が豪華で知られている。過去には軽自動車との交換もできたというが「あまりの高ポイントに『いったいどんだけここで食事しなくちゃいけないんだよ』っていうお客様からの突込みが多かったですね(笑)」と、峯岸店長。

現在は、最高が20万ポイントで交換できる42型液晶テレビ。その他、ドラム式洗濯乾燥機や電動アシスト自転車など、実に豪華。「とはいえ、一番交換率が高いのはお食事券ですけど」という峯岸店長の言葉通り、「まるまつ」好きな人は、「まるまつ」でまた使いたいのだろう。

いつでも笑顔でスタッフさんたちが出迎えてくれる

峯岸店長は言う。「うちは、特別なものを出さないのがポリシー。だから、あまりメニューも変わらないんです。まだまだ及びませんが、『サイゼリヤ』さんの和食バージョンを目指したい」。

価格も、味も、とにかく気軽にふらっと立ち寄れる「まるまつ」。仙台発、東北初のファミレスチェーンとして、全国制覇を果たしてほしい。

取材・文=岡沼美樹恵、撮影=堀田祐介

\今回取材したのは/

味のまるまつ 仙台茂庭店

口コミ・写真など

※この情報は取材時の情報です。ご利用の際は事前にご確認ください。

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